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アゴが開かない!痛い! 顎関節症とは? 症状・原因・治療法について解説

 

 

谷町四丁目なかたに歯科・矯正歯科

アゴが開かない!痛い!
顎関節症とは?
症状・原因・治療法について解説

顎関節症 態癖 TCH かみあわせ 口腔外科

「朝起きたら顎が痛くて、口が開きにくくなっていた」

「食事中に顎からカクッと音がして怖い」

「ずっと顎がだるくて、肩こりや頭痛も続いている」

こんな症状に悩んでいませんか?
これらはすべて、顎関節症(がくかんせつしょう)のサインである可能性があります。

顎関節症は、10代〜40代の女性に多くみられる疾患です。
「顎が痛いだけだから大丈夫」と放置してしまうと、症状が慢性化したり、日常生活に支障をきたすこともあります。

でも、正しく原因を知って適切にケアすれば、多くのケースで症状の改善が期待できます。

谷町四丁目なかたに歯科・矯正歯科には、かみあわせ認定医・口腔外科対応の歯科医師が在籍しています。CBCTによる顎関節の三次元評価など、デジタル機器を活用した精密な診査で、お一人おひとりの状態に合わせた対応をご提案します。この記事では、顎関節症の症状・原因・治療法についてわかりやすく解説します。

「顎が痛い」だけじゃない——顎関節症が引き起こす意外な症状

こんな症状、心当たりはありませんか?

顎関節症でよくみられる症状チェックリスト

  • 口を開けると顎がカクカク・ジャリジャリと音がする
  • 口が大きく開かない、または開けると痛い
  • 朝起きたとき、顎や奥歯がじんわりと痛む・だるい
  • 食事中に顎が疲れる、または途中で噛むのがつらくなる
  • 顎のあたりが張っている・重い感じがする
  • 慢性的な頭痛・肩こり・首のこりがある
  • 耳の前あたりが痛む、耳鳴りを感じることがある
  • 顔の左右のバランスが気になる

1つでも当てはまる方は、顎関節に何らかの負担がかかっている可能性があります。

顎関節症は女性に多い——その理由とは?

顎関節症は、男性より女性に多くみられる傾向があるとされています。理由の一つとして、関節の靭帯の柔軟性や女性ホルモンとの関連性が研究されていますが、まだ解明されていない部分もあります。

特に10代から40代の女性に多くみられ、ストレスや生活習慣、姿勢の癖なども発症に関与することがあります。

知っておきたいこと

顎関節症は「顎だけの問題」ではありません。頭痛・肩こり・めまい・耳鳴りなど、全身症状と関連していることがあります。原因不明の不調が続いている場合、顎関節の状態を確認することが解決の糸口になることがあります。

顎関節症とは?——顎の「蝶番」に何が起きているのか

顎関節の構造をやさしく解説

顎関節とは、頭の骨(側頭骨)と下顎の骨(下顎骨)をつなぐ関節のことです。耳の穴のすぐ前あたりに左右1つずつあります。

この関節には「関節円板(かんせつえんばん)」という軟骨のクッションが存在し、顎のスムーズな動きを助けています。

たとえ話でわかる「顎関節のしくみ」

ドアの蝶番(ちょうつがい)を想像してみてください。
蝶番が正常に機能しているときは、ドアはスムーズに開閉します。

でも、蝶番がゆがんだり、潤滑油が不足したりすると、開閉のたびに音がしたり、重くなったりしますよね。

顎関節症は、この「蝶番」に何らかの問題が起きている状態です。クッション(関節円板)がずれたり、関節自体に炎症が起きたりすることで、痛み・音・開口障害などの症状が現れます。

顎関節症の主な4つのタイプ

💪
Ⅰ型:咀嚼筋障害

顎を動かす筋肉(咀嚼筋)に痛みや疲労が起きているタイプ。かみしめ・TCHなどが原因になりやすい。

🔄
Ⅱ型:関節包・靭帯障害

顎関節を包む組織に炎症や損傷が起きているタイプ。関節部分を直接押すと痛みを感じることが多い。

🦴
Ⅲ型:関節円板障害

クッション役の関節円板がずれているタイプ。口を開けるときの「カクッ」という音はこれが多い。

Ⅳ型:変形性関節症

顎の骨自体が変形しているタイプ。長年の負担の蓄積により起こることが多く、「ジャリジャリ音」が特徴。

顎関節症のタイプは複数重なることもあります。自己判断せず、歯科・口腔外科での正確な診査を受けることが重要です。

なぜ顎関節症になるのか?——知られていない「日常のクセ」が原因に

顎関節症の主な原因

1
ブラキシズム(歯ぎしり・かみしめ)

睡眠中の歯ぎしりや日中のかみしめは、顎関節に大きな負荷をかけます。自分では気づきにくいのが特徴です。

2
TCH(歯列接触癖)

上下の歯が無意識に軽く触れ合っている状態。じわじわと顎の筋肉を疲弊させます。

3
態癖(たいへき)

頬杖・うつぶせ寝・片側だけで噛む習慣など、顎に偏った力がかかる姿勢や癖のことです。

4
かみあわせの問題

歯並びや噛み合わせの乱れが、顎関節への負担を増やすことがあります。

5
ストレス・緊張

精神的ストレスは、無意識のうちに顎の筋肉を緊張させ、TCHやかみしめを悪化させます。

6
外傷・大開口

顎への打撲や、歯科治療・大あくびなど過度な開口が、関節に急激な負担をかけることがあります。

「態癖」——あなたの何気ない日常の姿勢が顎を傷めている

態癖とは

態癖(たいへき)とは、顎や歯に偏った力をかける習慣的な姿勢・動作のことです。顎関節症の原因の中でも、特に見落とされやすい要因です。

代表的な態癖の例:

  • 頬杖をつく(片側の顎関節に過剰な圧力がかかる)
  • うつぶせ寝・横向き寝(顎が一方向に押される)
  • 片側だけで食べ物を噛む習慣
  • スマートフォンを長時間下を向いて見る(首・顎への負担)
  • 顎を前に突き出す姿勢(猫背・前傾み姿勢)
  • 硬いものを頻繁に食べる習慣

TCHとの関係

TCH(歯列接触癖)も顎関節症を悪化させる大きな要因です。上下の歯が無意識に触れ合い続けることで、咀嚼筋が常に緊張した状態になります。パソコン作業中・家事中・スマートフォン使用中など、集中しているときに起こりやすいため、「今、歯が触れているかも?」と意識的に確認する習慣が改善の第一歩になります。

顎関節症を放置するとどうなる?——早めの相談が大切な理由

顎関節症の症状は「気のせい」「疲れのせい」と思われやすく、放置されがちです。しかし、放置することで次のような問題が生じることがあります。

放置によって起こりうること

  • 症状の慢性化・悪化(一時的な痛みが常時の痛みに変わる)
  • 開口障害の進行(口がどんどん開かなくなる)
  • 歯のすり減り・欠け(ブラキシズムが続くことで)
  • 精神的なストレス・集中力の低下
  • 食事が満足にできず栄養バランスが乱れる
  • 関節の変形(長期間放置した場合)

たとえ話でわかる「放置のリスク」

車のタイヤが片減りしているのに走り続けると、やがてハンドルが取られ、最終的には走行不能になりますよね。

顎関節も同じです。偏った力が長期間かかり続けると、関節自体の変形や慢性的な痛みへと発展することがあります。

早い段階で原因に気づき、対処することが大切です。

谷町四丁目なかたに歯科・矯正歯科の特徴と強み

かみあわせ認定医を中心とした専門的なチーム

顎関節症は、かみあわせ・筋肉・骨・姿勢・生活習慣など、多くの要因が絡み合っています。一つの視点だけでは十分な評価ができないため、当院では複数学会の専門医・認定医が診察します。

🦷
かみあわせ認定医

顎関節・咬合の専門的な評価と治療計画を担当

👑
補綴専門医

かみあわせを考慮した被せもの・マウスピースの精密設計

🔬
接着治療専門医

歯への低負担な接着技術で補綴物を安定させる

インプラント認定医

歯の欠損がかみあわせに影響する場合も一貫対応

デジタル機器を活用した精密な顎関節の評価

顎関節症の診療で特に重要なのが、「顎の関節の内部で何が起きているか」を正確に把握することです。

CBCT

歯科用三次元CT
顎関節の骨の形状・位置を三次元的に確認できます。通常のレントゲンでは見えにくい関節内部の状態も評価でき、より精確な診断につながります。
※ここにCBCTで撮影した顎関節画像のイメージを入れると安心感が伝わります
スキャナ

口腔内スキャナ
歯並び・咬合面をデジタルデータとして精密に記録します。かみあわせの分析や、スプリント(マウスピース)作製の精度向上に活用します。
顕微鏡

マイクロスコープ
口腔内の細部を高倍率で観察。歯のすり減りの状態やかみあわせの接触状態を詳細に確認します。

「丁寧な説明」と「十分な治療時間」を大切に

当院の方針

顎関節症の改善には、患者さん自身が「何が原因で」「どうすれば変わるか」を理解することが不可欠です。当院では治療時間をしっかり確保し、検査結果・治療方針・日常でのセルフケアまで、わかりやすくご説明することを大切にしています。

当院の顎関節症について

顎関節症の治療法——主なアプローチを解説

顎関節症の治療は、タイプや重症度によって異なります。多くのケースでは、外科的な処置を行わずに、保存的な治療(体への負担が少ない方法)から始めます。

😴
スプリント療法(マウスピース)

就寝中に装着するマウスピースで、歯ぎしり・かみしめによる顎への負担を軽減します。顎関節症治療の基本となる方法の一つです。

📋
生活習慣・態癖の改善指導

頬杖・うつぶせ寝・TCHなど、顎に負担をかけるクセを自覚し、日常生活の中で少しずつ改善していくアプローチです。

🎯
咬合調整

歯の接触状態を精密に確認し、特定の歯に過剰な負担がかかっている場合に、噛み合わせを調整します。削るだけではなく、

被せのやりかえやレジンという樹脂を足したりします。

🦷
矯正治療との連携

歯並び・かみあわせそのものが原因の場合、矯正治療と組み合わせることで根本的な改善を目指すことがあります。

治療内容はお一人おひとりの状態によって異なります。まず正確な診査を受け、原因を明確にしたうえで、最適な方法を一緒に選んでいきます。「いきなり大がかりな治療になるのでは」とご心配の方も、安心してご相談ください。

顎関節症の診療の一般的な流れ

1

初診カウンセリング・詳しい問診

「いつから」「どんな症状が」「どんなときに強まるか」を丁寧にお聞きします。生活習慣(睡眠・ストレス・姿勢の癖など)も確認します。TCHや態癖の有無も一緒に確認していきます。

2

精密検査(触診・画像診断・口腔内評価)

顎関節・咀嚼筋の触診で痛みの部位を確認します。必要であればCBCTで顎関節の三次元的な評価を行い、口腔内スキャナでかみあわせの状態を記録します。

3

検査結果の説明と治療方針の相談

データをもとに、何が起きているかをわかりやすくご説明します。治療の選択肢・期間・費用の目安もお伝えし、ご納得いただいたうえで進めます。

4

治療の実施(スプリント・生活指導など)

状態に応じてマニュピレーションと言われる開口する運動やスプリント(マウスピース)の作製、咬合調整、生活習慣・態癖の改善指導、リハビリテーションなどを組み合わせて進めます。必要に応じて矯正治療のご提案もします。

5

経過観察・定期メンテナンス

顎関節症は再発のリスクもあります。定期的な経過確認で、症状の変化を見ながら必要に応じて対応を調整します。セルフケアの継続も大切な柱です。

自宅でできるセルフケア——顎の負担を減らす日常のヒント

顎関節症の改善は、歯科での治療と並行して、日常生活でのセルフケアが非常に重要です。以下を参考に、できることから取り組んでみましょう。

  • TCHを意識する:「今、歯が触れていないか?」と1日数回確認する習慣を。気づいたら歯を少し開き、顎の力を抜く
  • 頬杖・うつぶせ寝をやめる:態癖の中でも特に影響が大きい。スマホ閲覧中の姿勢にも注意
  • 固いものを食べすぎない:顎に過剰な負担をかける食べ方を意識的に減らす
  • 温める・休ませる:急性期(痛みが強いとき)は冷やし、慢性期は温めると筋肉がほぐれやすい
  • 大きく口を開けない:あくびや大笑いの際に顎を過度に開けないよう意識する
  • ストレスを溜めない:ストレスはTCH・ブラキシズムを悪化させる。睡眠・休息・運動などで上手に発散を
セルフケアのポイント

セルフケアはあくまで補助的な役割です。症状が続く場合や悪化している場合は、自己判断せずに早めに専門家に相談してください。正しいセルフケアの方法も、歯科医師や歯科衛生士から具体的に教わることで、より効果が期待できます。

よくある質問(Q&A)

Q顎がカクカク鳴るだけで痛くないのですが、受診が必要ですか?
A

顎の音(クリック音)だけで痛みがない場合でも、関節円板のずれが起きている可能性があります。現時点では軽症でも、放置することで症状が進行するケースがあります。「音だけだから大丈夫」と判断せず、一度専門家に診てもらうことをおすすめします。

Q顎関節症は手術が必要になりますか?
A

多くのケースでは、マウスピース療法・生活指導・咬合調整などの保存的な治療で対応できます。手術が必要になるケースは比較的少なく、まずは保存的な治療から始めることが一般的です。詳しくは診察でご説明します。

Q矯正治療をすると顎関節症が治りますか?
A

かみあわせの乱れが顎関節症の原因になっている場合、矯正治療で改善が期待できることがあります。ただし、矯正治療が顎関節症に対して必ず有効というわけではなく、まず原因の特定が重要です。矯正治療の前にかみあわせの詳細な評価を行ったうえでご提案します。

Q子どもでも顎関節症になりますか?
A

はい、子どもでも顎関節症が起こることがあります。特に歯の生え変わりの時期や、顎の成長が不均衡な時期に症状が現れることがあります。「顎が痛い」「口が開けにくい」などのサインがあれば、早めにご相談ください。

Q保険は適用されますか?
A

顎関節症の診査・スプリント療法(マウスピース)などは、保険適用となる場合があります。ただし、内容によっては自費診療になるものもあります。診察時に費用の目安をご説明しますので、お気軽にご質問ください。

Q痛みが強いときは受診しても大丈夫ですか?
A

はい、痛みが強いときこそ早めにご来院ください。急性期の強い痛みには、炎症を落ち着かせるためのアドバイスや、必要に応じた処置をご提案します。「痛くて口が開かない」という状態でも、遠慮なくご連絡ください。


「顎のつらさ」を一人で抱えないでください

顎関節症は、適切なケアを続けることで多くのケースで症状の改善が期待できます。大切なのは、原因を正しく知り、専門家と一緒に対処していくことです。

「こんな些細なことで行っていいのかな」と遠慮する必要はありません。「顎がなんとなく気になる」という段階でのご相談が、早期発見・早期対応につながります。

顎の不調は、生活の質に直結します。食事・会話・笑顔——これらを取り戻すために、谷町四丁目なかたに歯科・矯正歯科がサポートします。まずはお気軽にご相談ください。

まずはお気軽にご相談ください

「顎が痛い・音がする」「口が開きにくい」「肩こり・頭痛が続いている」
どんなことでも構いません。丁寧にお話をお聞きします。

谷町四丁目なかたに歯科・矯正歯科
診療科目:一般歯科・小児歯科・口腔外科・矯正歯科
所在地:大阪府大阪市中央区谷町3-2-11 FLAGS 1F
           (地下鉄谷町線・中央線「谷町四丁目駅」より徒歩すぐ)

執筆:歯科医師・歯学博士 中谷早希
資格
歯学博士
日本補綴歯科学会専門医
日本接着歯学会 専門医
日本顎咬合学会 咬み合わせ認定医
歯科医師臨床研修指導医
日本口腔インプラント学会専修医
所属
大阪大学附属病院口腔補綴科
日本補綴歯科学会
日本接着歯学会
日本顎咬合学会
日本口腔インプラント学会
日本歯科審美学会
日本臨床歯科学会
 
 
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の診断・治療を約束するものではありません。症状や治療内容はお一人おひとりの状態によって異なります。詳しくは診察時にご確認ください。
※掲載の情報は記事執筆時点のものです。最新の診療内容・料金等は医院へ直接お問い合わせください。
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